脳外科の主治医がついてくれて、いよいよ治療がスタートです。
「キミが日本に帰国する前に、腫瘍が進行しないように一度ジャブを入れる感じで治療しておこう。」
というドクターフェドーの治療方針でした。
その内容は、水頭症による脳脊髄液の通り道を新たに作ること。
手術で開頭し第三脳室に穴を開けて
そこを液が循環するように処置をしてくれました。
もちろん手術は全身麻酔なのですが、麻酔が入る前に麻酔のドクターから
「何か好きな音楽はあるのー?」
と聞かれ、とっさに私はなぜか
「アイアンメイデンの2 minites to midnight」って答えてました…
別に普段聞くわけでもないのに…笑
しかもその曲がほんとにほんとに手術室内で流れ始めたのでビックリしましたね。。。
さすがアメリカ^^;
少し余談が入りましたが。
術後は傷口がピリピリ痛む程度で、あとは全身麻酔後のだるさだとか疲労感が結構ありました。
水頭症による複視は少し和らいだ感じはありましたが、それでもやはり物は二重に見えたので
大抵物を見るときは片手で片目を隠しながら見てました。
数日様子を見たのですが、ちょうどこの時に両親が遥々日本から見舞いに駆けつけに来てくれました…
私の目の焦点が合ってないのが分かると思います。
そして頭から出てる細い管が、脳内に余分に溜まった髄液を取り出す働きをします。
(ベッドの横には透明だけど少し血が滲んだ髄液が溜まった袋が置いてありました苦笑)
術後、特に異常は見られなかったのでもう一つの治療、
PE療法(化学療法=抗がん剤)です。
PE療法は化学療法の中でも比較的軽いものだそうで、
シスプラチン、エトポシドという化学薬品二種類が投与されます。
受けるときはベッドに仰向けになって、腕に点滴を刺した状態で
時間をかけて流し込んでいく感じです。
実際に受けた私は副作用で吐き気がするとか、食欲が落ちるというのは幸いにもあまり感じられませんでした。
ただ、初めての抗がん剤ということもあり大分緊張はしてました…汗
抗がん剤はメリットありデメリットありで、がん細胞にも攻撃するけど正常な細胞までも攻撃してしまうので
免疫力が徐々に低下していってしまうんですよね。
免疫力が完全に低下し切った状態だとドクターは帰国は認められないというので、
低下仕切る前尚且つ身体の容態を見比べながら、
毎日採血され検査の日々でした。
容態はまあまあというところで、
免疫力が落ちきらないところでドクターフェドーから
ついに、退院&帰国の許可が降りました。
そしてこの病院にいた期間は約2週間です。
2週間経ってやっと帰れる!っていうところまで来ました…
見舞いに来てくれた両親は父は仕事のため途中で日本へ帰国し
母が最後まで残ってくれました。両親に本当に感謝です。
次回は『やっと日本へ帰国!しかし安心した背景には黒い影が…』を書いていきます。